研究発表と聞くと、すでに分かったことを専門家が説明する場を想像します。ところが今回は順番が逆です。国立天文台の野辺山宇宙電波観測所が7月25日午後1時から開くオンライン講演では、5人の研究者が『これから観測して調べたいこと』を30分ずつ発表します。
題材は、わし座にある星形成領域、ペルセウス座銀河団の巨大ブラックホール、天の川銀河へ降るガス、周囲に潜む暗い銀河、高分解能の新しい受信機とさまざまです。共通するのは、電波を使って、目で見るだけでは分からない宇宙の様子を確かめようとしていること。香川大学、岐阜大学、立命館大学と国立天文台の研究者が参加します。
5つの案は、野辺山宇宙電波観測所の『観測アイデア実現基金』で資金を集めています。講演は、応援してもらう前に、研究者自身が何を知りたいのかを一般の人へ説明する機会です。配信は午後4時までの予定で、公式ページでは当日の配信リンクが準備中と案内されています。公開後に同ページで確認できます。
つまりこれは、宇宙の謎が解けましたという報告会ではありません。研究者がこれから宇宙へ出す『質問状』の発表会です。答えはまだありませんが、何を知りたくて望遠鏡を向けるのかは、ひと足先に教えてもらえます。