オレゴン州立大学などの研究チームが、マルハナバチを傷つけずに数える低価格のAIカメラを開発しました。市販の部品と省電力の小型コンピューターを組み合わせ、昼間に訪れた昆虫を遠隔撮影します。従来の調査には、手作業で網を振る方法や、昆虫が死んでしまう捕獲器もありました。新装置は、花の前に置く無人受付です。

試験場所は大学の研究農場にある赤クローバーの採種畑です。開花中の18日間にカメラを動かすと、マルハナバチ6種を記録できました。種の構成と多様性は、同じ場所で行った網や捕獲器による調査とよく似ていました。カメラを増やすシミュレーションでは、特に種類の多い場所ほど記録の抜けが減りました。

撮った画像は、深層学習という画像の特徴を学ぶAIで判定します。写真全体を一度に見る方式より、小さな区画へ分けて読む「タイル型」のほうが、小さな昆虫を見つける成績が上でした。広い集合写真から探すより、座席表を一列ずつ確かめるほうが見落としにくい、という仕組みです。

さらに、カメラの背景へ置く模様も比較しました。単色より、蛍光色の同心円を描いた的模様のほうが訪問数は有意に多くなりました。蜂に矢を当てる的ではなく、蜂が自分から中央へ来る的です。研究チームは、広い地域へ装置を配置すれば、マルハナバチだけでなく昼に活動するほかの昆虫の動きも継続して調べられるとしています。