米ワシントン州立大学の『常駐科学猫』ドクター・ユニバースが、活動30周年を迎えました。本名はウェンディ・スー・ユニバース博士。白衣を着た猫の科学教育キャラクターで、子どもたちから届く『なぜ?』を大学の研究者と一緒に調べています。実在の猫なら30歳は大記録ですが、キャラクターなので定年より先に好奇心が残りました。

質問は『火とは何?』『炭酸飲料はなぜ泡立つ?』『海はなぜ塩辛い?』といったもの。公式サイトでは毎週一つの大きな疑問へ回答し、文章だけでなく動画やポッドキャスト、学習活動も公開しています。猫が答える設定でも、調査を毛づくろいだけで済ませることはありません。

それぞれの回答は、ワシントン州立大学の教授、研究者、大学院生などが内容を確認します。見た目の親しみやすさは猫が担当し、科学的な正確さは専門家が支える分業です。博士の肩書は飾りでも、回答の中身まで猫だましにはしません。

大学は1996年から、この猫博士を通じて子どもと科学をつないできました。30年たっても、子どもの疑問は尽きません。博士が毎週一問ずつ答える理由もそこにあります。質問を全部片づけるのではなく、次の質問を育てるのが科学猫の仕事です。