日米の研究グループは、小惑星ベヌーの試料から太陽系誕生直後の岩石状物質を複数見つけました。その一つができたのは約45億6730万年前。NASAの探査機OSIRIS-RExが持ち帰った砂粒の中に、太陽系の初期資料が残っていました。
見つかったのは「難揮発性包有物」です。これは太陽系が生まれたころ、高温の場所で最初期に固まった物質。研究チームは同位体顕微鏡で元素の比率を調べ、年代を割り出しました。紹介画像の目盛りは0.01ミリメートルです。年齢は45億年超、姿は点に近い。経歴書だけがとても長い粒です。
面白いのは、ベヌーの粒が小惑星リュウグウから見つかったものとよく似ていたことです。大型の難揮発性包有物は、どちらからも今のところ見つかっていません。別々の探査機で届いた二つの宇宙便を開けると、小さな同系統の品が入っていたことになります。
研究者は、この共通点からベヌーとリュウグウが太陽系の遠方で似た材料からできた可能性を考えています。なお「ベヌー」という名は、探査機のアームと太陽電池が神話の鳥の首と翼に見えるとして、当時9歳の少年が提案したもの。少年が鳥を見つけた小惑星から、研究者は太陽系の出生記録を見つけました。