NASAの火星探査車パーサヴィアランスが、火星の空で地球が月に隠れる瞬間を撮影しました。地球は小さな光の点として動き、火星の月フォボスの後ろへ消えたあと再び姿を見せます。別の惑星の地表から、地球がほかの天体に隠れる様子を記録したのは人類初です。地球規模の出来事ですが、画面ではほぼ一粒です。
画像は2026年7月2日、探査開始から1907火星日目の午後7時ごろに撮られました。探査車のカメラ『Mastcam-Z』による9枚を合成し、そのうち5枚の動きを拡大して示しています。地球は左上から右下へ、フォボスは左下から右上へ進み、火星の夕空ですれ違いました。
NASAの担当者は、この画像を火星から撮った地球のセルフポートレートに、フォボスが写り込んだようなものと説明しています。撮影者は地球人が作ったローバー、被写体は地球、飛び入り参加は火星の月。集合写真としては、全員かなり離れています。
フォボスは火星にある二つの月のうち大きい方です。今回の記録は、火星から見た地球と衛星の動きを同時に確かめられる観測でもあります。私たちは日ごろ月が太陽を隠す日食を見上げますが、火星側では地球のほうが『いったん見えなくなる側』になりました。