チョウは足で味見をします。ワシントン州立大学は7月23日、昆虫学者リッチ・ザックさんの解説を通じて、チョウが足先の味覚受容器で止まった場所の化学物質を感じ取る仕組みを紹介しました。花や葉に着地することが、そのまま成分検査になります。
この能力は、雌が卵を産む葉を選ぶときにも重要です。チョウの幼虫は種類ごとに食べられる植物がかなり限られます。親は葉を足で確かめ、孵化した幼虫がそこで食事を始められるかを判断します。食べる本人がまだ卵の中にいるうちから、献立の確認は始まっています。
一方、成虫が蜜や樹液を飲むときに使うのは、ストローのような口吻です。使わないときは時計のぜんまいのように丸く巻いて頭の下へ収納します。足が味見を担当し、口が飲み物を担当する分業です。人の食卓では注意されそうな順番ですが、チョウにはこれが正式な作法です。
チョウの仲間を表す学名「Lepidoptera」は「うろこのある翼」という意味です。羽には屋根瓦のように細かな鱗粉が重なり、触角はにおいを感じます。目立つ翼だけでなく、足と口にも専用の仕組みがある。花に止まった一瞬で、チョウは見た目以上に多くの確認作業を済ませています。