スミソニアン国立動物園のバードハウスでは、9羽のアメリカフラミンゴのひなが同時に育っています。成鳥の鮮やかな桃色とは違い、ひなたちは灰色の綿毛に包まれています。まだ足元もおぼつかず、食事の時間になると一斉に水辺へ集まってくるそうです。

飼育チームが最初に気を配るのは卵です。フラミンゴは泥で巣を作り、通常は1個の卵を産みます。ただし、親鳥が卵を蹴り落としたり、うまく回せなかったりすることがあります。そこで産卵後に本物の卵を温度と湿度を管理できるふ卵器へ移し、巣には模型の卵を置きます。ふ化が近づくと、子育てが得意なペアのもとへ卵を戻します。

食事にも意外な特徴があります。フラミンゴは喉の特殊な細胞から栄養のある液体を作り、くちばしからひなへ与えます。哺乳類の母乳とは仕組みが違いますが、ひなの成長を支える脂質などを含みます。この液体は色素の影響で赤いため、食後のひなは出血したように見えることもあります。飼育員にとっては平常運転でも、初めて見る側には少し驚く昼食風景です。