西オーストラリア州アルバニー市は、植物を紙で描いたメアリー・デラニーの展覧会を8月1日から開催すると発表しました。会場はプリンセス・ロイヤル要塞のマリード・クォーターズ。英国博物館とアルバニー市の共同企画で、繊細な原作品を並べる代わりに、51点の高精細な画像を通してその仕事を紹介します。
18世紀の英国で暮らしたデラニーが植物の紙コラージュを始めたのは72歳のときでした。きっかけはゼラニウムと一枚の紙だったとされています。そこから10年間で作った作品は985点。水彩で色をつけた紙を細かく切り、黒い背景の上に重ねて、花びらや茎、葉の形を組み立てました。
完成した花は遠目には絵画のように見えます。しかし近づけば、何百もの小さな紙片でできています。美しさだけでなく植物学的な正確さでも評価され、芸術と科学の両方から見られる作品になりました。当時、女性が科学研究に取り組める機会が限られていたなかで、独自の方法を築いた点も紹介されます。
展覧会は10月24日まで毎日開かれる予定です。72歳で始めた一枚の紙の試みが、10年後には985点の植物群になりました。花そのものは枯れても、切り分けた紙の花は数百年後に別の大陸で、まとまって咲くことになりました。