米国バージニア州のNASAラングレー研究センターで7月31日、新しい飛行力学研究施設が開所しました。NASAにとって40年以上ぶりとなる主要な新風洞です。直径20フィート、約6.1メートルの試験室へ風を送り、航空機や宇宙船の模型を固定したり、空中で自由に飛ばしたりできます。本物の機体は入りませんが、風だけは本番級です。
最高風速は時速117マイル、約188キロ。旧施設の2倍です。風を作るのは750馬力のモーター4基で、それぞれに直径約4.3メートル、8枚羽根のファンが付きます。合計3000馬力を使う巨大な設備ですが、目的は模型を遠くへ飛ばすことではありません。試験室の中へ、きちんと留まってもらいます。
新施設は、歴史ある20フィート垂直スピン風洞と12フィート低速風洞の役割を一つにまとめました。建物は約2320平方メートル。試験室を大きくしたことで模型の周囲へ十分な空気が流れ、より大きく精密な模型でもデータを取りやすくなります。炭素繊維製の軽い羽根は、風速を素早く細かく変える役目です。
対象はXプレーン、ドローン、パラシュート、地球へ戻るカプセルなどです。火星のように大気がある天体を飛ぶ機体の設計にも使えます。宇宙へ行く前の研究場所は地上ですが、空気の流れだけは先に目的地へ合わせます。新風洞は、飛ぶことよりも安全に戻ることまで含めて試す施設です。