米国のスミソニアン国立動物園で、オオミミギツネの雄の赤ちゃん2匹が生まれました。同園では1951年以来、75年ぶりです。4月に初めて親になったジギーとランドの子で、今は巣穴の外へ出て追いかけっこをしています。兄弟の一方は大胆、もう一方は少し慎重。75年待った新顔ですが、性格の打ち合わせまではしていません。

この種では子育ての分担が少し意外です。母親は授乳のためにしっかり食べ、父親が見張り、毛づくろい、巣穴間の移動、食べ物の探し方を主に教えます。飼育員はランドが急に巣穴を守る『父親モード』へ入ったことで、出産を察しました。大きな耳は虫の音だけでなく、育児の異変も拾います。

オオミミギツネは野生ではシロアリなどを食べ、1匹が年間100万匹以上のシロアリを口にすることがあります。下あごには咀嚼筋を支える特別な骨の構造があり、1秒に3回を超える速さでかめます。耳が名前を取りましたが、食事中に忙しいのは主にあごです。園の兄弟は昆虫や食虫動物用のペレットなどを食べています。

米国動物園水族館協会の繁殖計画には約18園、約50匹が参加しています。兄弟も成長後は、遺伝的な多様性を保つため別の園で相手と組む予定です。来園者が見やすいのは早朝と夕方。今回は誕生そのものに加え、父親中心の育児と、耳だけではない体の仕組みまで公式Q&Aで紹介されました。